〜から学ぶ, ネタ, 読書備忘録

「それはあなたの感想ですよね?」から見るひろゆきという男

 

西村博之。通称 ━━ひろゆき 

 

ひろゆきといえば、元2chの管理人のイメージが強いと思う。

 

ネオむぎ茶事件のインタビューからメディアに露出し始め、討論番組に出ることも増えた。

 

手始めに動画を見てほしい。

 

 

<参考動画>

(※Youtube から引用)

 

論破祭りぃぃっ!!!!!!!

 

 

穴を見つけてはボコ殴りする。

 

無論生産性のない議論ではあるが、見ている分には楽しい。

 

実業家である彼が、こういう番組に出るのは知名度を上げる手段に他ならないのだろうが、その辺のコメンテータよりかは面白いと思う。

 

ひろゆきという人物がいかにして形成されてきたか気ままに語っていこう。*1

 

 

ひろゆきという男

 

略歴についてはWikipediaにのっているのでご参照を。

 

上中流家庭に生まれたひろゆきは、一浪後中央大学へ進学。大学一年の時には友人とサイト制作の会社を設立したり、原付事故の慰謝料で米国の大学へ留学したりする。そしてあめぞうのパクリといわれる『2ch』が生まれた。

 

当時ひろゆきが作成したサイト『交通違反の揉み消し方』を見ると、この時点でひろゆきの人格は成熟してるように思える。

 

その後もいくつかのビジネスに参加したり、4chanの管理人をしたりしてる。何をしてるのかはよく分からないが。

 

2chの管理責任における訴訟と債務に取り立てられても、財産を持たないことで差し押さえを防いでだりして、合法的にするする〜っと抜けだしている。父親が国税局に勤めてる影響も強いと思う。現在フランスに住んでいるのも法律から逃れるためかな。

 

この時点でも分かるが、何と器用な人間だろう…w

 

 

ひろゆきの論理的思考と話術

 

彼は限りなく合理的な思考を持ち合わせたペテン師である。

 

発言も捲し上げるだけで屁理屈のようなものも多いが、精巧さを伴うことでそれらしく聞こえる。

 

詭弁であっても限りなく合理的であれば真実みを増すのだ。

 

凡人である椎名林檎が天才なのと同じように、彼の喋りも天才的な頭の回転で成り立っている。

 

はい、論破ァ!

 

出演しているディベートの番組をいくつか見ると分かるが、立ち回り方が非常にうまい。

 

この手の番組は議論して何か生み出すことはないため、なんとなく強そうに見えれば視聴者を楽しませることができる。

 

______________________

 

例えばちょっとでも稚拙な意見を見つけると、、

 

話し手 「〜〜〜(オピニオン)」

 

ひろゆき『それはあなたの感想ですよね?

 

話し手 「〜〜〜(反論)」

 

ひろゆき『なんか そういうデータあるんですか?

 

話し手 「〜〜〜(汗)(追い詰められさらに反論)」

 

ひろゆき『なんだろう。ウソつくのやめてもらっていいですか 笑

    『〜〜〜〜〜〜〜〜〜(論破)(徹底的に追い詰め、勝ち誇った表情) 』

  

_______________________

 

 

断定できるようなデータのない意見は積極的に突っ込んでいくのがひろゆきスタイルだ。

 

自分の意見に確実性を持てる時以外主張せず、少しでも危険を感じればそぉっと身を隠す。

 

ひろゆきが議論でよく使うテクとしては

 

  • 質問を多用する(質問者側の方が有利に立てる)
  • 極論の例え話(相手の処理に追いつかないくらい高速で話しまくる)
  • 負け試合は挑まない(でも勝ち戦は一気にいく)
  • ニコニコしながら不気味さを放つ(気持ち悪い
  • 失敗した時はヘラヘラしながらすいませーん(許されるキャラを事前に作る)
  • 感情論で話さず冷静に。だけど煽って揚げ足を取る

 

ある意味では2chっぽいロジカルかもしれない。さすが創設者!

 

詰まるところ、詭弁論者というのは穴を見つけるのが上手いのだ。後はそっから勢いにかませて喋ればいい。ひろゆきに関しては合理性も備わっているからそれなりに説得力がある。プログラマの思考に由来するところもあるだろう。

 

学ぶべき点も多いではないか。

 

 

「それはあなたの感想ですよね?」

 

この言葉は非常に強力なパワーワードである。

 

お前のブログつまんねーな→それはあなたの感想ですよね?
 
何嘘ついているんだよ→それはあなたの感想ですよね?
 
 
生きている以上話す言葉すべてが本人の感想でしかない。反論の余地など残されていない…。

 

 

さいごに 

 
かまぼこ「お前は詐欺師だっ!」
 
ひろゆき「それはあなたの感想ですよね?笑
 
 
━━━おわり━━
 
 
 
 ついでに著作の感想【無敵の思考】

 

 

無敵の思考 ――誰でもトクする人になれるコスパ最強のルール21

 

 

久しぶりのひろゆきの著作とのことで読んでみた。

 

噂の論破本とあるが、”自己正当化”の論理やお金の話、考え方についてのお話。

 

目次はこちら

 
なんかひろゆきっぽくない文章だと思ったら、最後にまとめた内容を代筆してもらったと書いてあって安心。
 
普段ニコ生などで喋っている話が中心なので、動画を見てる人には目新しさはないと思う。仮説を立てるという話は良かった。
 
書いている内容より、その文章からひろゆきの思考を抽象的に拾い上げることができれば、価値がある一冊かもしれない。
 
無敵の思考 ――誰でもトクする人になれるコスパ最強のルール21

無敵の思考 ――誰でもトクする人になれるコスパ最強のルール21

 

*1:得られる情報はネットと書籍のみなのでどこまで正確なのかは判断しかねます

考え事, 読書備忘録

『ニートの歩き方』をニートになって再び読んだ感想・所感

 

発売されてから少し経った後にこの本を読んだ記憶がある。当時はまだ学生で、なんでこの人はだるいだるい言っているのだろうと思った。

 

しかしニートになった今読み返してみると、共感する部分がたくさんある。

 

 

phaさん(@pha)は知っている人も多いだろう。phaの日記を始めとして著作もいくつか出している名の知れたニート。ザ・ノンフィクションにも出ている。

 

簡略的に説明させてもらうと、京大を卒業してから企業勤めを経て退職し、ギークハウスを発足したという人。

 

前に書いた吉田寮の記事も著書で同大学の熊野寮について触れていて、旅行のついでに泊まった。

 

 

 

文章構成

 

phaさんのニートに対する考えとメキシコの漁師の話から始まり、

 

 

第1章:ニートのネットワーク僕がニートになった理由

 

第2章:ニートの日常風景-コミュニティとゆるい生活

 

第3章:ニートの暮らし方-ネット時代の節約法

 

第4章:ニートのこれから-社会・人間・インターネット

 

 

といった構成。細かい目次や文章の一部もこのサイトに載ってるので見てみるといいと思います。

 

 

ニートの生き方の可能性

 

前半部はニート生活、金銭問題、ネットでのつながりについてなどノウハウ本に近い。

 

この本を通じて思うのは 、ニートでもここまで生き抜けるんだ!ってこと。ネットを活用することで無職でも生きる方法が沢山あることがわかった。

   

厳密にはphaさんはニートではないけれど、ニートの定義が曖昧な今、そんなことは関係ないと思います。一読することでphaさんの暮らしが垣間見える。

 

ニートの状態で生計を立てるというのは想像しづらいし、無職の人でも生きていける方法はネットの可能性を感じさせるもの。

 

 

ニートの孤独

 

 

なぜニートが、ギークハウスのようなシェアハウスで共に暮らすのか?たしかに荷物不要で安い値段で暮らせるシェアハウスは生きるハードルを下げるけどね。

 

 

そもそもニートと一般人が違うのは、あまりに孤独が辛いということ。

 

 

社会的に所属を得ている場合、休みの日に1人で居てもどこか孤独が心地いい気がします。けれど無職の孤独は、基本的に長期的に1人の状態です。とても辛く、まるで世界に取り残されている気分になる。

 

人はどこかに所属し、群れ、欲を満たされることで生の実感がわくけど。生きる喜びを分かち合えない無職ほど、孤独が“孤毒”へと変わる。

 

だからニートたちはそんな辛さを感じないために、寄り添い合い生きていくのでしょう。

 

 

以前読んだ時の違和感

 

 

以前読んだ時、突っかかるものがあったのはなぜだろうかと思った。自分なりに考えると、理解・共感の問題ということでした。

 

人は基本的に自分の経験の範疇で物を考えます。自分が経てない境遇に対して想像する行為は難しい。

 

どちらかというと、インターネットにゆかりのなくてバリバリ働いている人が読んでも共感しにくい本。

 

視野が広がるとは思うが、現実的にネットで活動している人でないとわかりにくい。

 

境遇が変われば、本に対する考えはここまで変わるのか!と感動すら覚えました。

 

 

生きるとは住み分けではないか?

 

 

こういう働かないで自堕落している人、を理解できない人種は、一定数いると思います。先ほども言いましたが、想像というのはそれぞれの経験に大きく基づくものです。

 

 

世界には無数のコミュニティが存在し、それが重なりあって構成されてます。

 

人は生まれてから家族という固まりに参入し、幼稚園児でも既に仲良しグループを作る。

 

 

生き方というのは成長するにつれて様々な方向へと拡散していきます。そして各々のコミュニティへと所属していくのです。

  

生きるとは住み分けていく行為であり、外部コミュニティからすればどうあがいても理解できないのかもしれない。それでも常識というもので思考を固めてしまうのは危険だよね。

 

 

当たり前だが無職でも様々な無職がいる。肩書きだけのニートの人だっている。

 

社会人の方が逆に働きすぎなのかもしれない。

 

常識の観点は千差万別。。

  

 

働くことが悪いわけではないし、それもまた大切なこと。

 

 

人それぞれできる限界というものがあり、それを超えると壊れてしまう。生き抜く術を見出せる人は無職でもいいでしょう。
 
 
生きてるだけで素晴らしいって思えれば幸せだよね。
 
 
人はなかなか自分と境遇の違う人物とはわかり合えないから、こういう本で少しでも理解が深まればいいと思います。

 

phaさんという人物像が滲み出てるような一冊でした。

 

 

ニートの歩き方 ――お金がなくても楽しく暮らすためのインターネット活用法

ニートの歩き方 ――お金がなくても楽しく暮らすためのインターネット活用法

 

  

 

あわせて読みたい

 

 ザ・ノンフィクションを見終えたあとに考えた、ニートの定義とは?

 

読書備忘録

『自作の小屋で暮らそう』Bライフが再版されたので読んでみました。

  

テントだろうが何だろうが、そこに10年でも100年でも寝転がっていられると思うと嬉しかった。                

〜『自作の小屋で暮らそう:Bライフの愉しみ』P.36より〜

  

自作の小屋で暮らそう: Bライフの愉しみ (ちくま文庫)

自作の小屋で暮らそう: Bライフの愉しみ (ちくま文庫)

 

以前は「Bライフ研究所」というサイト、現在は「寝太郎ブログ」というサイトを運営している寝太郎さん(@mnetaro)が書いた本。

 

私も以前から好きでブログを拝見させてもらっている。

 

2011年発行の『Bライフ 10万円で家を建てて生活する』が絶版になってしまって手に入れるのが難しくなったが、今年に入って新たに加筆修正された文庫本が発売された。

 

 

著者は東大卒 慶応院卒という経歴を経ており、紆余曲折あって山小屋暮らしを始めた。 小屋も自前で作り、設備や生活に必要なものも自分で作ったりして、年に数回だけ働きに出て月2万ほどの最低限の暮らしを行うそう。

まるで浮世離れした仙人のような生活であり、華麗な経歴からどうしてこういう生活を始めたかという背景はあまり語られてなかったが、著者の他著を見るか、ブログを遡っていけば分かるだろう。

 

 

Bライフって何?

 

 著者も語感で付けたようで完全な定義はないそうだが、BasicのB=必要最低限の生活という意味が一番近い。

 

生きるための最低限なので多くを必要としないというということだか、別に何かを付け加えてたっていいし、サバイバル生活を送るべきだと提唱しているわけではない。 

 

いわゆるノウハウ本に近いようなもので、著者のBライフの中で感じたことを交えてその一連の手法を書いている。

 

 

多くを必要としない暮らし

 

依然ミニマムリズムは流行っているが、そういうのとは違ったものだと思われる。ミニマリストはどちらかというと洗練していくイメージであるが、Bライフはずぶの素人が試行錯誤していきながら生活をしていく。

 

自然の中で暮らすというのは、中々手の届きにくいものも出てくるし、一から生活環境を構築していく行為はそう容易いものではない。

 

著書の中でも土地選びから始まり、小屋を建てて、そこで暮らすためのライフラインを整えていく長い行程が語られている。

 

でもその過程には一種の喜びというものも感じられるように思えた。自然の中で気ままに暮らすというのは中々味わえないものだろう。

 

誰に左右されることもなく好きな時間に寝て起きて、ぼーっと考えごとをしたり、本を読んだり書いたりなど自由である。

 

気が向いたら自然の中を散歩をしたっていい、こういう生活だからこそ実現できるものがあるだろう。

 

普通のサラリーマンのように働いてその多くのお金を費やし暮らす。そういう生活が向いてない人だっているのだ。

 

Bライフの良さだけではなくて、現実論を含めBライフを実現するための方法を記しているのは好感を持てた。
 
とかく法律面などは自分がいいと思っていても、行政が許さないことは多々あり、うまくいかないものであるから、避けられない話題である。

 

 

僕らが暮らしていく中で

  

常識というのは時に人の可能性を狭める。“生きる”という行為に多くのものが必要であると我々は思い込んでいるのではないだろうか。

 

別に著作はBライフを強いるよう呼びかけているわけではない。ただミニマムな暮らしができると知っておくだけで視野が広がっていくはずだ。

 

現実論で見ていくと、独身でないと難しいものだろうし、年金も払ってないわけだから老後にもらえる額も少ない。

 

歳を重ね重い病気に罹った時にどうするのかなど、こういうミニマムな暮らしには必ずしも言える課題がある。

 

 

著書の中でも中古の物件を買うという選択もあると述べていたが、実際探す手間や利便性などで言ったらその方が楽かもしれない。郊外などの中古物件であれば一軒家でも数百万で買うことができるからそういう手だってあるのだ。
 
しかし、こういう暮らしでなければ得られないものだってある。生活に対する愛着だって湧き出てくるだろう。

  

 

無理に小屋に住もうとしなくてもいいので小さい別荘のように一つ持つという手もある。自分がいつでも帰れる場所があるだけで人は安心できる。その拠点を一つでも持てるだけで心強い。

 

こういう生き方だって選択できるというのを知れる、良い一冊だった。